デブサミ 2020 春 備忘録1:[13-C-6] 礼節から始めるチームの健康と信頼性
Developers Summit 2020 春を聴講してきたログ。仕事柄デジタルビジネスへの取り組み方やよいチーム開発とはという観点を重視して聴講しました。業務の都合上午後のセッション中心になってしまったのが残念なところ。
とはいえおもしろいセッションを色々聞けたので、いくつかを備忘録もかねて公開します(というか久々に書こうと思う余裕ができた最近)。
- [13-C-6] 礼節から始めるチームの健康と信頼性 ★当記事★
- [13-D-5] ともにつくる「DX」〜事業会社、スタートアップ、グローバル、そして・・・「あなた」〜
- [13-E-8] チームをつくるモブプログラミング ~内側と外側から語る~
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[13-C-6] 礼節から始めるチームの健康と信頼性
クラスメソッド 事業開発部 塩谷 啓
チームリライアビリティエンジニア(自称)
Opsチームのスクラムマスター兼マネージャー
余談:技術書店にて河童書房の本を出されるらしい
チームとはなにか
グループ と チーム は違う
- チームとは
- 目的は共通
- 協力して行動する
- メンバーが相互に依存している
(グループはもう少しメタな目的・目標に対する実行集団として色々なカットのチームから構成されるもの、かな?)
プロセス知識スペクトル
高い ←←←知識の成熟度→→→ 低い
ルーチン←←← 複雑 →→→ イノベーティブ
低い ←←← 不確実性 →→→ 高い
成果を出すチーム行動
- 継続的な改善
- 専門性を結集した問題解決
- 仮説検証による
健康と信頼性
健康なチームとは何か
- 建設的な衝突を、人間関係のリスクなしに行える
(これめっちゃ重要。ほんとそう。最近やった仕事はここが凄く良かった。)
建設的な衝突を可能にするもの=心理的安全性
[引用] プロジェクト・アリストテレス
だれがチームメンバーであるか よりも チームがどのように強力しているか が重要だった
[引用] チームが機能するとはどういうことか(TEAMING)
チームが機能する = カジュアルにヤバいことを言える雰囲気がある ということ
- カジュアルに → 対人関係にリスクがない状態
- (建設的な)やばいこと → 不確実なこと、不安なこと
心理的安全性の誤解
なかよし=安全(かというと、そうではない)
心理的安全な人たちが仲が良い は 真
仲が良いから心理的安全性が高い は 偽
仲間内、身内で集まることによる暗黙の同調圧力や視野の狭まり、身内と外の境界を意識しすぎた振る舞いなどが助長される場合がある。自分も見たし、自分がそうだったことがあった(と思う)。
(人間性が未熟な状態の)エンジニアあるある
正しければ何を言っても良いという勘違い(そうではない)
- モヒカンの手斧
- コードレビューの人格否定
(そこに愛はあるのか、その愛は相手に伝わる形をしているのか、独善や自分はこういうキャラだからという"言い訳"の刃の鎧を纏っていないか)
礼節
[引用] Team Geak
HRTが大切、あらゆる人間の衝突はHRTの欠如から起きる
- Humility(謙虚)
- Respect(尊敬)
- Trust(信頼)
(この本はとても好きな本で、自分もよくお勧めしている)
[引用] Think CIVILITY
礼儀正しさこと最強の生存戦略である
礼節とは何か
よりも
無礼とは何か
から考えるのが分かりやすい
- 攻撃的
- マウンティング
- 弱点・失敗を突く
- ポジショントーク(ポジハラ)
- 無関心
改めて、礼節とは何か
無礼の対称
- まわりに敬意をもって接すること
無礼がなぜ悪いか
- 健康被害
- 会社に損害をもたらす
- 周囲の思考能力を下げる
- 周囲の認知能力を下げる
- 周囲の攻撃性を助長する(伝染する)
もっとも近い「周囲」はチーム、ゆえに無礼はチームを害する行為であると言える
やばいことほど礼儀正しく
- 「正しいこと」はそれだけで強い
- 出し方を間違えるとモヒカンの手斧になる
まとめ
健康なチームをつくるためには、次のような関係を意識して、積み上げ作り上げていく必要がある
礼節 → HRT → 心理的安全性 → 健康なチーム